「お薬手帳」をご存知でしょうか?。この手帳には患者さんが今お使いいただいている薬の名前や量、服用に際しての注意すべきことなどを記録しておくものです。
薬の日記帳または履歴書とでもいうとおわかりいただけるのではないでしょうか?。
薬局の薬剤師からは、患者さんに知ってほしい情報を記入し、また患者さんが薬剤師や処方医に伝えたいことを書き込むことで、薬剤師や処方医と患者さんの情報交換に役立ち、今、全国的に広まってきています。
「お薬手帳」を持っていることで前述の情報交換はもとより、薬同士の飲み合わせをチェックすることができたり、薬の重複を避けることができたりします。また、現れた副作用を記載することにより副作用発現の予防につなげることができます。患者さんの体質やアレルギー歴・既往歴等を記載することによっても、未然の副作用・相互作用(飲み合わせ)発現防止にもつながります。 この「お薬手帳」を毎回お持ちいただき提示していただくことは意外に難しいものです。
「薬変わっていないんだがら、今日は手帳いいんだっちゃ?」とか、この手帳以外に、血圧手帳や糖尿病手帳、痛風手帳などお持ちですと、「手帳だらけでバッグの中がいっぱいだ」などの苦情も時々聞こえてきます。でも、あなた自身の健康を維持する上で非常に大切な情報が記載されていることを忘れないで下さい。是非、毎回手帳を提示して記入してもらってください。
特に外出するときは、財布と同様、常に持ち歩く癖をつけておくことが大切です。外出中に急に具合が悪くなり、かかりつけでないお医者さんに診察していただいたとします。お薬手帳がなかったとしたら、お医者さんにどんな薬を飲んでいるのか聞かれてもキチンと答えることができるでしょうか?。二~三種類ならともかくも十種類以上の薬があったら、答えることのできる方は十人に一人いればいい方では?。でも、お薬手帳があれば、今どんな薬を飲んでいるか一目瞭然。たとえ二十種類あったとしても。 また、薬で副作用を過去に起こしたことがあるかなどもわかり、診察の上で非常に有用なものとなることでしょう。 現在、「お薬手帳」をお持ちでない方、是非、薬局の窓口でこう言ってくれる事を期待しております。
「お薬手帳持っていないから、作ってけさいん」と。